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ソーラーフロンティア製太陽光発電システム

ソーラーフロンティアは昭和シェル石油グループのソーラーパネルメーカーです。

ソーラーフロンティア製太陽光発電システムでは化合物半導体型のソーラーパネルが採用されています。

2013年5月現在で、実用化されている化合物半導体型ソーラーパネルには、CIS(CIGS含む:シーアイエス、シーアイジーエス))とCdTe(カドミウムテルル)があります。

日本国内のソーラーパネルメーカーでは、CIS(CIGS含む)をソーラーフロンティアとホンダソルテックが採用しています。

CdTeは海外メーカーが取り扱っていますが、日本国内のメーカーで実用化に至っているメーカーはないと思います。

CdTeは原料にカドミウムを用いています。

日本国内では過去にカドミウムに関する公害があったため、良い印象がないようです。

一方、CISはCu(銅)−In(インジウム)−Se(セレン)、CIGSはCu(銅)−In(インジウム)−Ga(ガリウム)−Se(セレン)から出来ています。

この中でSeは少量では問題ありませんが、量が多くなると毒性があります。

CIS系ソーラーパネルの利点は、発電に寄与する波長領域が広いということです。

発電に寄与する波長領域が広いと、曇りの日など特定の波長が届かない状況であっても、発電に寄与する波長の光が届いていれば発電するということです。

すなわち、実発電量が多いということになります。

さらに、CIS系ソーラーパネルは、発電効率に及ぼす熱の影響(温度計数)は小さいと言われています。

多結晶シリコン系のソーラーパネルは真夏のもっとも発電する時期に、素子の温度が上昇し、発電効率が下がることが知られていますが、CIS系ソーラーパネルでは、発電効率の下がり方が小さいということになります。

このため、CIS系ソーラーパネルは、発電効率が多少小さくても実発電量が多いと言われています。

しかし、CIS系ソーラーパネルにも欠点があります。

一番の欠点は長期信頼性に関するデータが少ないということです。

シリコン系ソーラーパネルでは、実製品で30年以上の長期信頼性試験が実施され多くのデータが取得され、信頼性が向上しています。

しかし、CIS系ソーラーパネルではデータが長期信頼性に関する十分とは言えず、長いスパンで考えたとき問題点が出てくる可能性があります。

現在ソーラーフロンティアは、シリコン系ソーラーパネルより低い価格設定でソーラーパネルを販売しています。

上記利点、欠点を勘案して判断する必要があります。